鳥旗町子供山笠
●ご挨拶
毎年、入梅の頃になると戸畑祇園ばやしの練習が始まります。太鼓、鉦、合鉦の音が街中に響き渡り、戸畑っ子の血を騒がせます。
戸畑区内の各地域には多数の子供山笠があり、ユネスコ無形文化遺産の戸畑祇園大山笠の将来を担う人材を育てるとともに、子供たちの健全育成に大きな役割を果たしてきました。しかし、少子化の波の中で、最盛期には五十基以上あったものが、現在では十数基にまで減少し、全く子供山笠のない地区も出てきています。
鳥旗町子供山笠は、このような中、地域における伝統文化であり長い歴史を持つ山笠行事を後世まで伝承していきたいと強く願っています。
地元の子供達に参加を促すことはもとより、山笠が失われた地域の子供達に参加の機会を提供し、さらに故郷をはなれた方々のお子さんやお孫さんにも参加してもらえれば幸いです。
鳥旗町子供山笠では、器材の整備、前花やてまりこなどの飾り物づくり、囃子の練習など準備段階から祭典本番での運行まで、子供達、父兄、世話人など地域住民が一体となり、取り組んでいます。この一連の活動は地域のまちづくり、人の輪、絆づくりにも寄与しています。
このような鳥旗町子供山笠の歴史や現在の活動状況を広く知っていただくために、本Webサイトを開設しました。
鳥旗町子供山笠 総代 栗山和久 |
●鳥旗町子供山笠の歴史
鳥旗町子供山笠の歴史は、明治時代の半ばまで遡ります。
前身である北鳥旗子供山笠の祭礼幕は明治27年ごろに作製されたものと伝わっています。
また、鉦には昭和10年の刻印があり、太平洋戦争中の金属供出も免れたもので、現在も囃子の練習に使っています。
このような歴史の流れの中で地域文化を継承し地域の子供たちを育んできた北鳥旗と南鳥旗の二つ子供山笠が、少子化に伴い平成13年に合併し、鳥旗町子供山笠が生まれました。
旧北鳥旗子供山笠
旧南鳥旗子供山笠
●鳥旗町子供の山笠の特徴
この誕生と同時に、幟山笠の水引、切幕、見送り、幟を新調し、夜の提灯山笠も始めました。
また幟山笠は、最終日には手まり子を取り払い柴山として運行するなど、伝統を守りながら、ユネスコの無形文化遺産に登録された戸畑祇園大山笠行事の後継者、支援者の育成に寄与しています。
幟山笠
柴山運行
提灯山(六段)
提灯山(八段)
●女子児童も参画
昔は、囃子方として参加できるのは男子だけでしたが、時代の変化に伴い女子も参加できるようになりました。
今日では、多数の女子が山笠の上で囃子を奏しています。
伝統を守る一方で、時代の変化に応じた運営を行っています。
居神楽
旗持ち
●地域一体で準備から本番まで
例年5月頃から祭り本番(7月の第4土曜日を挟む3日間)に向け、器材の整備、前花・てまりこなど飾り物の製作、子供たちの囃子の練習などに取り組みます。
このように、子供達、父兄、世話人など地域住民が一体となり準備段階から取り組みます。
てまりこ作成
前花作成
囃子練習風景
運行前神事